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わたしが過食症になったきっかけ
私が過食嘔吐を始めたのは、高校2年生のときでした。
それから完全に回復するまでに、16年間の月日を費やしています。
本当につらい日々でした。
当時は、過度な食事制限をしていました。
- 朝は茹でたかぼちゃ2切れ
- 昼はゆで卵1個と春雨ヌードル
- 夜はおかずだけ
- お腹が減ったら氷を食べる・・・
というような内容のものでした。
最初はうまく我慢できたのですが、数か月もすると体重は減らなくなり、その代わりに、ものすごい食欲に悩まされるようになりました。
毎日が食欲との闘いだったのです。
そんなある日、同じ新体操部の友達が急に痩せていくことに気づきました。
彼女はこう教えてくれたのです。
「食べても、吐けば大丈夫だよ。」と。
そこから、私の過食嘔吐人生が始まったのでした。。。
『過食症は心理的な問題ではない』と気づけたきっかけとは?
過食症に長い間苦しみ続けていると、
自分に対してポジティブな自己評価を持つことや
無条件に自分を愛すことを求められても、
それはとっても難しいことだったんです。
さらにその試みが、摂食障害で苦しんでいたり、
自分をみすぼらしいと感じ続けていたり、
深い悲しみの中にあるような時に、
自分を無条件に愛せだのと求められるのであれば、
さらに難しいですよね?
実は、そこまでして頑張らなくていいかもしれない事実があったんです!
Walsh andbd Cameron 2005
の論文の中で、
根本的・心理的な問題を解決することが過食症を回復させると言う証拠はない
と発表されているのです。
え?私の今までの努力っていったい何だったの?!
ってなりました。
日本で言われている、過食症は心の問題って、嘘だったの?!
って本当にびっくりしたんですね。
生まれながらに問題があると思っていた過去
私は生まれながらに何か問題を抱えている・・・
過食症で悩んでいると、そのように考えてしまっていました。
そして、世の中からそうやって思われているように思いこんでしまってたんですね。
でも、実は、自分に欠陥があると世間に思わせられてるだけで、本当は違ったのです。
真実は一つ。
むしろ、このような考え方が今までずっと
私の自己評価を弱体化させ、
さらには自分に対する自信も弱体化させてきたのです。
もし毎日、あなたは壊れているだの、
変だの、欠陥品だといわれ言われていたら、
それを信じるのにそんなに時間かからないと思います。
そうやって私は、社会から洗脳されてきただけだったんですよね。
その考え方は私に力を与えると言うよりもさらに私の精神を弱体化させるものだったのです。
もちろん、自分の感情を押し込めて隠すよりも、
きちんと表現することは大事なことだとは思っていました。
そして、素晴らしいセラピストさんが私を助けるために、
前に進むための重要な役割を果たしてくれていたということも理解しています。
例えば、多くの過食嘔吐の人が慢性的に人々を喜ばしたり、
自分の欲求や要望に対して、人のことよりも優先順位を上にすることを罪悪感なしにはできないとか、よくあることですよね?
私は常に、自分の優先順位が低く、人を優先して生きてきました。
そういう偏った考え方に対しては、セラピーはとても重要な役割を果たしてくれるんだとは思っています。
でも、私はセラピー自体が摂食障害からの回復に対しての解決方法とは、実は全く思ってないのです。
もし、一度でも摂食障害の罠にはまってしまったら、セラピーではなく、
摂食障害をきちんと終わらせるための段階を踏まなくてはならないということが実体験を通じて分かったのでした。
私は過食症をやめよう!と思ってからは、
自分自身のために立ち上がり、自分に関わるすべての人を喜ばせないように努力することをしました。
でも、(自分を優先してあげること)は回復のプロセスではあったのですが、
それだけでは、完全に摂食障害を終わらせられるということにはならなかったのです。
私が過食症は心の病気だと思い込んできた理由
過食症が心の病気だと信じてしまっていたので、自分には人生を変えるほどの力がないと思い込んでいました。
16年間も!!!
このように苦しむことは自分の決められた運命だと思って、
完璧に摂食障害からの回復は一生できないというふうに感じていました。
でも、私が理解すべきとても大事なことがあったのです。
「過食症は心の病気を引き起こしますが、逆はありえないということ」
だったのです。
真実は、そのシンプルで強力な一言に尽きるのです。
もし、過食症が心の病気の結果だとしたら、
次のようなことが考えられます。
- 心の病気の兆候が摂食障害が起こる前に起きているはず
-
心の問題に対するセラピーは摂食障害の患者に対して必ず効果があるはず
- 食事を制限することは、心の問題を引き起こさないはず
- 食べ物の摂取量を正常に戻しても、心の問題を取り除けないはず
これ・・・全部そんなことはなかったのです。
少なくとも私は、摂食障害になる前までは、心の病気の兆候なんてありませんでしたし、
摂食障害に対するセラピーはほぼほぼ効果がありませんでした。
私が知った過食症についての真実
これは私のケースです。
- 心の病気の兆候が摂食障害が起こる前には起きていませんでした
-
心の問題に対するセラピーは、摂食障害の患者に対して必ずしも効果はありませんでした
- 食事を制限することは、心の問題を引き起こしました
- 食べ物の摂取量を正常に戻せば(摂食障害によってひき起こされた)心の問題を取り除けたんです!!
全て逆だったのです。
過食症というものは、わたし自身を常に不安にさせたり、
落ち込ませたり、
自分自身をみすぼらしく思わせたり、
食事に対して強迫的になったりさせてきます。
過食症はわたしの気分のアップダウンを招きました。
血糖値が上がり下がりする中で、
私の気分は本当にジェットコースターのようにアップダウンしたのです。
当時は、それが私の性格だと思い込んでいました。
でも、大丈夫だった
それでも、大切な真実があります。
精神的な問題全ては、今までずっとしていた食事への制限を解決していくうちに、
だんだんと解決されていったんです!!
私の今までの人生でもっとも苦しんだ過食症。
心の病気だとばかり思いこんでいましたが、
心の病気だとレッテルを貼られていただけだったということが分かりました。
過食症は心の病気じゃなかった
そして、私は思うのです。
きっと私だけじゃなくすべての人が過食症を克服する能力があるんだと思うのです。
なぜなら、心の病気じゃないから!
過食症は体の生理反応であって、精神の問題ではないということが分かった今、私はこう思います。
過食症は私に欠陥があったからじゃないし、
私の心に問題があるわけでも、
私の過去のトラウマに原因があるわけでもないということです。
過食症になる人・ならない人
私は前々から、完璧主義なところがありました。
なんでも努力できてしまう性格でした。
時には無理をしてでも、やり遂げる、そういう性格でした。
私が過食症になって思ったこと。
私が他の過食症の人を見ていて思うこと。
それは・・・
意思が強い人が過食症になりやすい傾向にあるんだと思うのです。
ほとんどの人がダイエットを数日や数週間で挫折するのに対し、
実は、私たちのような過食症になった人たちはダイエットをやると決め、やりきった人たちなのです。
そして、やりすぎて結果、苦しむことになっているのです。
日本のみならず、世界中を通じて、
過食症で苦しんでいる多くの人々がアスリートやランナーであるのか不思議に思っていました。
アスリートは、体重が彼らのパフォーマンスを左右するので、
体重を下げ続けると言う高いプレッシャーを経験しています。
だからこそ、自分自身を過激なダイエットに追い込み、
食事を制限したりするのですよね。
そして、結果的にアスリートの人々はその結果に苦しむことになったりするのです。
そういう仕組みで、過食嘔吐になったんだなと私は理解したのでした。
頑張りすぎも、いけないんだなあ・・・とひしひしと感じたのでした。
過食症のほとんどが女性
どうして、摂食障害(過食症)のほとんどが女性であるのか、私はずっと不思議に思っていました。
摂食障害全国基幹センターによると、一般に男性患者は女性の10 分の 1 程度といわれています。
私は、摂食障害になった高校生の時から様々なメディアから、知らずしらずのうちにプレッシャーを与えられていたのだと気づいたのです。
それは、「痩せていること」についてのメッセージでした。
社会がわたしたち女性たちに細くあるべきと言うようなプレッシャーを(言外も含め)与えたからこそ、
それを意識的・無意識のうちに受け取った私は自分自身にそのプレッシャーを与え、食事制限をするようになったのだと思います。
そして結果的に私は、その食事制限をした結果(=摂食障害)に苦しむようになったのです。
過食は心の問題ではないと気づいたきっかけとは
過食症は、心の問題や感情の問題とは関係なく、厳しい食事制限を経験しているからでしかないと私は思っています。
過食症は身体的なコンディションであって、心の問題では無かったからです。
私は、無理なダイエットをして、過食症になりました。
他の多くの過食症の人に話を聞いても、過食症になる前に過度な食事制限を行ったと言っています。
ということは・・・
心に問題があったから、私は過食症になったわけではないということなんですね。
その厳しすぎた食事制限が私を過食嘔吐に陥れたのです。
だからこそ、私はその過食嘔吐の負のスパイラルから抜け出すために、
食事制限と栄養失調が起こしたダメージを元に戻す必要があったのです。
食事制限をした全員が過食症にならない理由
でも、食事制限によるダイエットは私のみならず、多くの人がしてきたはずです。
でも、どうして全員が過食症にならないのかな?
と私は常々思ってきました。
過去の食事制限が、私が過食症になった理由の1つとして挙げられることは確かなことだと言えます。
それでも、
食事制限によるダイエットをした人の全員が過食症になるわけでは無い事も真実だったんです。
Shisslak, C.M.,Crago, M.,&Estes, L.S. (1995)の研究結果についてお話しますね。
その研究結果の中では、
普通のダイエットをしている35%の人が、
病的なダイエットに進む可能性があると示しています。
20%から25%の人々が部分的に摂食障害の症状が出るか、
完全に摂食障害になることが確認されているとのことです。
つまり、摂食障害になった原因は、過度な食事制限によるものだとしても、過度な食事制限をした人全員が摂食障害になるということではないということだったんです。
なんで私だけ・・・!!ってちょっと思ってしまったのでした。
こんな苦しい思いなんてできればしたくなかった・・・
私が過食症になった本当の理由
じゃあなぜ、私は過食症になってしまったのでしょうか?
残念ながら、現在のところ、食事制限によって他の人よりも過食症に進みやすい傾向のある人について、
確実な理由はまだ科学的に明らかにされていないのです。
ただ、何の根拠もないのですが、
そうでない人たちより、頑張り屋さんの私は、完璧に食事制限が出来てしまったからではないかと思います。
過食嘔吐が始まったのは高校生の時でしたが、当時は、
- 朝は茹でたかぼちゃ2切れ
- 昼はゆで卵1個と春雨ヌードル
- 夜はおかずだけ
- お腹が減ったら氷を食べる・・・
という今でも振り返ると恐ろしい食事制限内容だったのですね。泣
そりゃあ過食症にもなりますね。
過食症になった「原因」は関係なかった
実は、過食症になった理由は100%分からなくてもいいと思っています。
なぜなら、わたしの過食症を回復させるのに、原因は関係なかったからです。
「食べて治す過食症」
結局、私が過食症を改善した方法。
それは、
しっかりと計画的に食事を摂る
という方法だったのです。
食べないでなってしまった過食症は、きちんと食べることで治すことができるんです!!
という私の実体験でした。
最後に
本当に16年間、苦しみ続けました。
寝ても覚めても、食べ物のことが頭から離れず、本当につらい人生でした。
食べても吐いてしまうので、またお腹がすき、過食してしまう・・・
そういうことの繰り返しだったのです。
それでも、ずっと心の問題だと思って、カウンセリングに行ったり、病院に入院したり・・・そういうことばかりを繰り替えしていました。
でも、本当は心の問題じゃなかった。
きちんと食べれば、過食症は改善されるんですね。
なので、この記事を読んでくれたあなたも是非、今日から食べる努力をしてみていただければ幸いです。